TUP BULLETIN

速報704号 ドナより メディア・リリース+メディアの報道

投稿日 2007年6月3日

DATE: 2007年6月3日(日) 午後9時47分

人々が殺されているときに、傍観し何もしないわけにはいかないのです


 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の 盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レ ジスタンスによる拘束を経験し、04年冬から05年春にかけてイラク・パレスチ ナを旅して、05年8月アメリカからシンディ・シーハンのキャンプ・ケーシー について報告してくれました。オーストラリアに帰国したドナは自国のテロを 見据え、05年12月に米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献 してきたアリス・スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地に向かい民間 査察を強行して逮捕・起訴され、最高7年の刑期を課せられるかもしれませ ん。  ドナから続々と送られてくる、裁判の続報(前号と同じ日付:5月30日)で す。 (翻訳:福永克紀/TUP)


メディア・リリース+メディアの報道 ドナ・マルハーン 2007年5月30日

下記は、もっと正式に書いた裁判初日の要約です、それとメディアの報道のサ ンプルです。

どうか、注目――ABC(オーストラリア放送協会)の法律部門が、フィリップ ・アダムスがやるラジオ・ナショナルのレイト・ナイト・ライブ・プログラム に対して私たちとのインタビューも入っている裁判の話を放送しないように勧 告したということを、今日午後知らされました。プロデューサーは心から気落 ちしている様子で、裁判が終わり次第できるだけ早く放送するつもりだと言っ ていました。でも今夜の番組も興味深いものになるでしょう――兵器を損傷し ようと共謀した容疑の裁判で、先週英国の裁判所で無罪判決を勝ち取った 「B-52の2人」の1人とのインタビューが放送されます。

http://www.abc.net.au/news/newsitems/200705/s1937828.htm http://www.legalbrief.co.za/article.php?story=20070530074124432 http://www.news.com.au/story/0,23599,21815635-1702,00.html http://www.indymedia.org.uk/en/2007/05/371741.html http://www.allheadlinenews.com/articles/7007481018 http://www.smh.com.au/news/National/Pine-Gap-protesters-gather-in-Brisbane/2007/05/29/1180205216633.html

[訳者注:以下、ドナたちのメディア・リリース]

パイン・ギャップ裁判――2007年5月30日裁判初日 北部準州最高裁判所、平和主義者の裁判開始

今朝パイン・ギャップの4人は、北部準州最高裁で無罪を主張した。

裁判は本日5月30日(水)午前10時に始まった。ブライアン・ロー、ジム・ダ ウリング、アデル・ゴールディー、およびドナ・マルハーンは、2005年12月に パイン・ギャップ軍事スパイ基地を「市民査察」した事件で、防衛(特別事 業)法1952年違反の容疑で起訴された。ジム・ダウリングは、この法廷に彼を 裁く権利があるとは認めないとして、法廷で罪状認否をするつもりはないと申 し立てた。裁判官のサリー・トーマス判事は、これは彼が無罪の主張をしたと 解釈するようにと陪審員たちに指示した。

国側の代弁者である検察官のヒルトン・デンボ勅撰弁護士は、これまでの出来 事を根掘り葉掘りと詳しく描写し、2005年12月9日の市民査察の経緯も細かく 述べたが、それらはすべて当事者間に争いのないことであった。

デンボ検事は、ジム・ダウリングとアデル・ゴールディーが逮捕されたとき彼 らが基地の建物の屋根の上でひざまずき祈っていたことを強調し、ブライアン ・ローとドナ・マルハーンの両人が警察官にインタビューしたときの録音テー プの数節まで読み上げた。

「彼(ロー氏)にとっては、これは不法侵入の問題ではなく道徳問題なのでし た」と、デンボ検事は法廷で述べた。「彼は(警察官に)イラク戦争の話を し、イエス・キリストの教えに従ってそこに来たのだと言ったのです」

検察官はまたロー氏が2005年に書いた書簡を証拠提出し、その中にはロバート ・ヒル上院議員(当時国防相)宛ての手紙もあり、その一部には「クリスチャ ンとして、違法で道義に外れた戦争で人々が殺されているときに、私たちは傍 観し何もしないわけにはいかないのです」と書かれていた。

デンボ検事は、法律に書かれているようにその法の責務を果たす義務があるの だと、陪審員たちに思い起こさせようと躍起になっていた。「この裁判は、政 治的論議の温床に発展してはならないのです」と、彼は言った。「法を破って はいけないのです。そんなことをすれば、私たちの社会や生活はメチャクチャ になってしまうでしょう。『くそったれ、何がどうなろうとやってやるんだ』 じゃいけないんです」

デンボ検事は、防衛(特別事業)法1952年を論じて、国側が証明しなければな らないのは被告人たちが許可なくパイン・ギャップに侵入した事実であると述 べた。しかしこの法を結論付けるに際して、「(この条文の)第2項は、当該 行為に正当な権限ないしは理由を有する者には適用されない」と記されている 条項などには言及しなかった。

それから国側が、最初の検察側証人であるパイン・ギャップの最高責任者補佐 マイケル・バージェス氏を召喚した。バージェス氏の証言の少しあとで閉廷と なり、明日5月31日(木)午前10時からの再開となった。

イベント 毎日――トッド・ストリート・モールから北進、パーソンズ通りに曲がり、 パーソンズ通りとハートリー通りの角のアリス・スプリングス裁判所まで、支 援者による「祝賀と連帯」のパレード

5月31日(木)午前9時50分――ハートリー通りアリス・スプリングス裁判所前 階段、被告たちとの写真撮影(ご要望があれば写真もお分けできます)

5月31日(木)午後6時30分――アリス・スプリングス トッド・ストリート・ モール ジョン・フリン・メモリアル教会のホール 市民集会でヘレン・コル ディコット博士の演説

6月2日(土)午後2時(時間は正確にはまたあとで)――非暴力行動・デモな どもあるパイン・ギャップの4人の支援者によるハット通りアリス・スプリン グス集会、パイン・ギャップ

(すべてのイベントの写真はご要望があればお分けできます)

原文:Media release + media coverage URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/207