TUP BULLETIN

速報706号 ドナより 金曜日のアップデート――不思議の国のアリス

投稿日 2007年6月8日

DATE: 2007年6月8日(金) 午後8時17分

こいつらの首をはねてしまえ!――「不思議の国のアリス」第8章


 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の 盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レ ジスタンスによる拘束を経験し、04年冬から05年春にかけてイラク・パレスチ ナを旅して、05年8月アメリカからシンディ・シーハンのキャンプ・ケーシー について報告してくれました。オーストラリアに帰国したドナは自国のテロを 見据え、05年12月に米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献 してきたアリス・スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地に向かい民間 査察を強行して逮捕・起訴されました。最高7年の刑期を課せられるかもしれ ない裁判がついに始まりました。  前日からの小難しい法律議論がまだまだ続く、6月1日の裁判の報告です。 (翻訳:福永克紀/TUP)


金曜日のアップデート――不思議の国のアリス ドナ・マルハーン 2007年6月1日

お友達の皆さんへ

下記は金曜日の訴訟手続きに関してメディアに送ったアップデートです……

それは長くて大変な一日でした――2時間半にも及ぶブライアンの陳述も含め て! それにもちろんアデルとドナの陳述も。私たちの一連の質問は、検察側 が言うような国家安全保障を脅かすものではないと法廷が納得するように、私 たち全員が力の限りの論陣を張って「公益を理由とする秘匿特権」に反対しま した。

もっと個人的な見解を書きたいところですが、とりあえず簡単な要約を……明 日のパイン・ギャップ行動に期待を寄せつつ。

支持を寄せてくださるすべてのお便りありがとう――皆さんに感謝します! 愛するドナより

[訳者注:以下、ドナたちのメディア・リリース文] 不思議の国のアリス?――パイン・ギャップ裁判アップデート

サリー・トーマス判事が担当する北部準州最高裁でのパイン・ギャップの4人 の裁判は、マーティン・ルーサー・キング、ナチス・ドイツ、および不思議の 国のアリスへの言及とともに本日奇妙な方向に向かい始めた。

ブライアン・ロー、ジム・ダウリング、アデル・ゴールディー、ならびにドナ ・マルハーンは、2005年12月にパイン・ギャップ軍事スパイ基地を「市民査 察」した事件で、防衛(特別事業)法1952年に基づき起訴された。

訴訟手続きが「まるで不思議の国のアリスのようになった」というコメントに 返答して、ジム・ダウリングは国側代理人のマイケル・モーリス勅撰弁護士を 評して「彼に残されているのは、飛び上がって『こいつらの首をはねてしまえ !』と叫ぶことしかないと思います」と語った。

公益を理由とする秘匿特権に関する広範囲な法律論議が、陪審員不在の席で行 われた。モーリス弁護士は、基本情報を知る市民の権利を攻撃しようとしたば かりではなく、社会改革の手段としての市民的不服従の妥当性をも一緒に攻撃 しようとした。ある段階では、適切な反応とはパイン・ギャップに侵入するこ とではなく新聞に手紙を書くことであっただろうと提言した。これに答えてド ナ・マルハーンは、市民査察の契機となったバグダッドでの経験を挙げた。

「バラバラに引きちぎられた子供たちの姿や人肉のにおい、さらに市場で母親 たちが嘆き悲しみ叫んでいるときに、新聞の投稿欄に手紙を書くのが充分な対 応だと思っているなら、私たちはみんな彼らを見捨てたも同然です」と、ドナ は言った。

「オーストラリアの国会議員が(この基地についての)情報に接することさえ 許されていなのに、どうして米国議員たちは定期的にこの施設を訪問できるの か、お尋ねしたいものです」

モーリス弁護士は続けて、個人的なレベルではパイン・ギャップの4人が取っ た立場に共感すると述べた。

「彼らの立場はきちんとしたものです」と、モーリス弁護士は言った。「しか し、問題はそこではないのです」

裁判は、6月4日(月)午前10時から再開される。陪審員が廷内に戻るのは、昼 食後の午後2時の予定である。

パイン・ギャップの4人の支援者による非暴力行動やデモもある市民集会は、 明日6月2日(土)午後2時から、アリス・スプリングスのハット通り、パイン ・ギャップ正門前で行われる。 [訳者注:メディア・リリースここまで]

このイベントの写真は、ご要望があればお分けすることができます。

原文:[The Pilgrim] Friday update – Alice in Wonderland URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/209

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