TUP BULLETIN

速報449号 スレイマンさんのイラク週報第1便「選挙」を前に 050121

投稿日 2005年1月21日

FROM: liangr
DATE: 2005年1月21日(金) 午前10時07分

ほんとに選挙はあるだろうか・・イラク週報第1便
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TUP速報403,430,443号でお伝えしたスレイマンさんからの
イラクからの報告、続報をお届けします。第1便とされていますから、定期
便にするようです。これが届く間は、少なくとも彼は無事ということで、読
んでも読めなくても、私たちにとってつらいことになるでしょうが、今後の
注目と、各方面への転送転載をお願いします。(TUP/池田真里)
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イラク週報 2005年1月14日〜20日

イラク発
スレイマン

電気事情: 今週に入って電気事情は改善しました。現在は、3時間通電して
は3時間の停電という状況です。

水:今週、バグダードの多くの地区で、深刻な水不足が起こっています。
いま、これを書いている今現在で、断水はすでに5日目です。バグダード
のサイディヤ、カデシヤ、ハイ・アル・アメルなど多くの地区で断水して
います。人々はプラスチックのびんをかかえて、水を求めて右往左往して
います。飲料水の値段は、15リットル8ドルです。これまでは、わずか
1ドル50セントでした。

選挙準備:バグダード中ポスターがあふれています。政党が選挙運動をし
ているのです。しかし、立候補者の名前は聞こえてきません。結局、誰や
ら知らない人に票を投じに行くことになるでしょう。どうして、こんなこ
とになっているかというと、立候補者は身の危険を感じて、名前を出すこ
とができないのです。また、政府は、選挙本部のある通りをあちこちで封
鎖し始めました。さらに選挙開始数日前から、夜間外出禁止令が出ると予
測されています。シリア、ヨルダンとの国境は閉鎖されました。私は、選
挙は行われないのではないかという考えを捨て切れません。

治安:今週始め3日間は、落ち着いていました。しかし、昨日は、ひじょう
に荒れました。バグダードでひじょうに多くの爆発がありました。この日、
ある24歳の女性は、重傷を負いました。片目、手の指3本を失い、両足を
骨折したのです。アル・エルウェヤ病院で働いている人です。道路はいつも
人影がありません。誰もがとてもおびえていて、以前にもまして外出を控え
ようとしているからです。

学校:大学も含めていま休みです。選挙が終わるまで、授業は始ま
りません。

食料品価格:私が知る限りで、いままでこんなに高かったことはありません。
多くの人は、野菜すら満足に買うことができません。

病院の状況:ものすごくひどい状態です。患者が、病院の能力ではどうしよ
うもないほど多いのです。負傷しても、治療を受けるまで丸一日も待たねば
ならないこともあります。

ほんとうに最悪の状況ですが、でもまだこれすら、嵐の前の静けさだと私
は思っています。私の考えが間違っているといいのですが・・・

(翻訳:TUP/池田真里)