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速報974号: ルワンダ集団虐殺から20年: 学んだ教訓と未だ学ばれざる教訓と

(2014年04月10日)

◎大量虐殺を未然に防ぐためには? 国連事務総長からのメッセージ


この4月7日は、1990年代前半のアフリカのルワンダ紛争末期のルワンダ集団虐殺が始まった20周年にあたります。わずか3カ月の間に、死者数だけでも、当時のルワンダ人口の2割に相当する80万人(50〜100万人)に登り、強姦他の犯罪は数知れず、という、第二次世界大戦後では最悪の犯罪の一つでした。外部の人から見ればおよそ見分けがつかないフツ族とツチ族との間の抗争と憎しみがエスカレートした結果と言われます。

戦争遂行の標準的手法の一つに「非人間化(dehumanisation)」があります[†]。普通の精神状態ではとてもできないことが行われるために必要な手段として古今東西広く使われています。不合理で非道徳的な差別を煽るのは、その第一段階でしょう。そういう意味で、最近の日本の排外的風潮、なかでも在日特権を許さない市民の会(在特会)の蛮行には、私は戦慄を禁じ得ません。実際、ルワンダの大虐殺はひとごとではありません。日本でも、関東大震災の際、同じ地に住む隣人(で見た目も同じ)数多くの朝鮮人を虐殺した歴史があります。第二次世界大戦中には、大東亜共栄圏の旗印のもと、(通説)二千万人のアジア人同胞を殺しました。戦争や非常事態の狂気が何を引き起こし得るか、日本人こそ、よく知っているはずですね。

以下、ルワンダ集団虐殺20周年に際して出された国連事務総長からのメッセージを邦訳してお届けします。特に最後の段落は、私たち皆を考えさせる問いかけを含んでいます。
(翻訳・前書: 坂野正明/TUP)

[注†]兵士の非人間化については、イラクからの帰還米兵の証言集『冬の兵士』(TUP有志訳、岩波書店)にてよくあらわれています。TUP速報でも、かつて彼らのインタビューを15回シリーズ速報しました。
http://www.tup-bulletin.org/?post_type=taginfos&p=1436
ご参考までに。

凡例: (原注) [訳注]

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速報973号:情報公開という非暴力抵抗運動の系譜

(2014年01月16日)

<情報公開という非暴力抵抗>

権力の圧制に対する非暴力抵抗手段の中でも特にインパクトの大きい行動のひと つに、情報公開がある。ここ数年チェルシー(旧名ブラッドリー)・マニング、ウィキリークス、アノニマス、エドワード・スノウデンなどが巻き起こした情報公開への働きかけにより、情報抑圧と市民監視という米国内の反民主的な仕組みがいかに世界的な軍事独裁政権機構を支持してきたかが明らかになりつつある。しかし、このような情報公開という抵抗手段は決して新しいものではない。

43年前、ベトナム戦争に反対していた市民を監視していたFBIの活動を実証する ために、数人の一般市民がフィラデルフィア郊外のFBIのオフィスに忍び込み、エ ドガー・フーバーの秘密監視プログラムCOINTELPROの実態を暴露する書類を盗んで報道機関に送った。この文書には、おとりエージェントが市民運動へ入り込んで個人情報を集めたり、霍乱情報を流して市民グループを分裂させたり、扇動を行なって市民運動を暴力的な方向に導いたりする隠密作戦の内容が明らかにされていた。民主制の基盤を揺るがす市民へのスパイ活動を暴露するこの情報は大きな反響を呼び、自国市民の監視を禁止するFISA法(外国情報監視法)の立法に結びついた。さらに、ベトナム戦争に関する軍部の情報操作に対する市民の関心と反戦の世論を高めることになった。

2014年1月8日、43年間の沈黙を破り、この情報公開を行なった市民が名乗りをあげた。彼らの動機についてはエイミー・グッドマンが詳細なインタビュー (http://www.democracynow.org/2014/1/8/it_was_time_to_do_more )を行なっている。

市民による絶え間ない抵抗運動の系譜と動機を伝える文脈を提供したいと思い、 岩波書店月刊『世界』一月号掲載の拙稿「真実を知らしめることは犯罪ではない」をTUP速報としてお届けします。

前書き・執筆:宮前ゆかり/TUP

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速報972号 歌は自由をめざす

(2014年01月05日)

映画「自由と壁とヒップホップ」
パレスチナ人ラッパーたちのヒップホップな闘い

岡 真理[TUP]

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