TUP BULLETIN

速報30号 03年4月2日 帝国現地レポート(6)

投稿日 2003年4月2日

DATE: 2003年4月2日(水) 午後9時53分

僕は日本国籍を持った日本人ですが、この20数年間、アメリカで税金を払ってい ます。収入の30%以上を収めているわけですが、今まではそれを、「楽しく住まわ せてもらっているお礼で、まあ国に払う家賃みたいなもの」と思っていました。

ところが毎日のバグダッド爆撃を見るにつけ、自分の収めた税金がミサイルとなっ て多くの子供たちを殺していると思うと、いたたまれなくなります。

今朝もローカル新聞に、同じように感じるボルダー市民の意見が載っていました。

★私たちの名前で殺さないで

私はずうっとこの戦争が始まるのに反対してきました。アメリカ軍の兵士たちに、 戦場に行ってほしいと願ったこともないし、イラク人を殺してくれと頼んだこともあ りません。

彼らはアメリカ市民である私たちの名前を使って、「アメリカを代表して戦ってい る」と主張しています。でも、私はこう答えます。「私の名前を使って、人々を殺さ ないでくれ!」と。

サラ・ローズマリー(デイリー・カメラ)

http://www.dailycamera.com

★ピースページ

まずは私ごとのお知らせで、ごめんなさい。 自分のHPに、今までのイラク戦争 関係の翻訳をまとめて、「ピースページ」として掲載しました。よろしければ、どう ぞ。

http://www.csd.net/~panta/peace_page/peace_htm/gulf_wars_0022.html?20,23

★イラクは我々の所有物

「衝撃と恐怖」の爆撃が始まった開戦の日(3月19日)、NBCテレビの主席ニ ュースキャスター、トム・ブロッカウはこう言った。

「バグダッドの爆撃で、一つだけ気をつけなくてはいけないのは、基本的な都市機 能を破壊しないようにすることです。なぜなら、数日後には、イラクは我が国の所有 物になるからです」

http://www.consortiumnews.com/2003/033003a.html

★そのころイラクでは・・・

タリク・アジーズ副首相は、欧米の記者を集めてこう言った。

「我々は、イラクに咲いている最も美しい花々と、最高のアラブ音楽でもってアメリ カ軍を歓迎するだろう。戦いが続けば、アメリカの世論も、米軍が悪夢のような泥沼 に引きずり込まれたことを知るだろうからね」

http://www.observer.co.uk/international/story/0,6903,925622,00.html

★開戦後、10日間がたって・・・

米軍高官たちは、公には口に出さないが、サダムを追い出すためにかかる犠牲が大 きすぎて、歴史的な敗退を記すのではないかと心配し始めている。

よしんば、サダムをうまく追い出しても、ブッシュ政権は、カリフォルニアと同じ サイズの国を限りなく統治しなくてはならないだろう。国全体が、ガザ地区みたいに 危なくなってしまってもだ。

http://www.consortiumnews.com/2003/033003a.html

★早く家に帰りたい

彼ら前線の兵士たちは、政治家たちがアメリカ市民に「この戦争はかんたんに勝て る」という印象を植え付けているのに、もうへきえきしている。ある海兵隊員は私に こうもらした。

「四方八方から銃弾が飛んでくるのには、もう十分まいってしまう。ああ早く、家に 帰りたいよ」

http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/2896439.stm

★歴史は繰り返されるか?

今から86年も前のこと、イギリス軍の指揮官、スタンレイ・モウド将軍は、バグ ダッドを占領し、こう勝利宣言した。

「我が軍はあなたたちの国を征服しにきたのではない、あなたたちを解放しに来たの だ」

その後、蜂起した反乱分子に対してイギリス軍は爆弾と毒ガスで弾圧し、3年間で 1万人のイラク人が死んだ。しかし結局、英軍はバグダッドを退散した。

http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,2763,922710,00.html

★ブッシュはもうたくさん

72歳のエリック・ブッシュは、イラクの侵略戦争に反対するために、ドラマチッ クな方法をとった・・・自分の苗字を、ブッシュから、フランス語の「ブショーン」 に替えたのだ。

「ブッシュ大統領と同じ名前なのが恥ずかしいんじゃ。もうすぐ戦争が終わるから 我慢すればいいと友人は言うけど、そうは思わんよ。このブッシュという苗字は、独 裁者として歴史の恥になるからね」

http://www.dailycamera.com

★誰がこの戦争で儲けるのか?

(1)チェイニー副大統領が働いていたハリバートン社を含めた アメリカの軍需建築会社5社は、 この4年間で3億円以上の政治献金をした。

(2)ブッシュ大統領は、その5社のみに イラクの戦後再建を請け負わせると約束。

(3)イラクに国連武器査察の圧力をかけるからと 湾岸に軍隊を集結しはじめる。

(4)湾岸の兵力が25万に達すると もう引き下がれないからと先制攻撃を始める。

(5)ミサイルで、橋や道路やビルを破壊しまくる。

(6)戦後、上記の5社が、数千億円をもらって 壊れた橋や道路やビルを再建する。

(7)壊されたイラクは、自分の石油を売って 壊した国の建築会社に、数千億円を払わされる。

ブッシュ大統領と建築会社5社にとっては、これはウィン・ウィン(みんなが勝 つ)ビジネスだ。 イラクと他のすべての国々を除いては・・・。

クリストファ・ブロックリー

http://www.dailycamera.com

★スペインでは91%が

スペインの回教文化のシンボル、グラナダのアルハンブラ宮殿では、イラク戦争に 反対するため、木曜の夜、宮殿内のすべての灯りを消した。

バルセロナでは消防士たちが反戦デモに呼応して、サイレンを鳴らした。最新の世 論調査では、スペイン人の91%までもがイラク戦争に反対しているという結果が出 た。

http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,2763,925146,00.html

★我らが兵士をサポートしよう

ブッシュ政権は、一方では戦場の兵士を援護する愛国心をあおりながら、向こう1 0年間の国家予算から、退役軍人の医療援助金を250億ドル(約3兆円)削減する 案を可決した。その結果、退役軍人は過大な負担をおうことになるし、病院では19 000人の看護婦を失うことになる。

もっとひどいことに、湾岸戦争の退役軍人の多くが、劣化ウラン弾を被爆してガン に苦しんでいるし、ベトナム戦争の退役軍人のうち、40%にものぼる人々が今、ホ ームレスの生活を送っている。彼らはジャングルでの戦いから、道ばたのジャングル へと追いやられているのだ。

http://www.commondreams.org/views03/0328-11.htm

★ブッシュ家のために祈りなさい

イラク従軍記者によると、前線にいる何千人という海兵隊員は、「キリスト教徒の つとめ」という小冊子を渡され、ブッシュ大統領のために祈るように要求されてい る。日替わりの祈りの言葉を紹介すると・・・

「大統領、私はあなたのために祈ることを誓います。あなたの家族、あなたの側近た ちがこの動乱の中で幸せでありますように。神の平穏があなたを導きますように」

「私は祈ります。大統領とその側近たちが、どんな批判を受けようとも、強く勇気を 持って正しいと思うことを遂行しますように」

http://www.bushwatch.com/

★バグダッドの少年

夜のとばりがおちて、貧しいバグダッドの町を歩いていると、3人の幼い少年たち がゴミの山をはいずり回りながら、捨てられたレタスの葉を漁っては口に放り込んで いた。

私がわずかのディナール(お金)を一番近い少年の手に差し出すと、彼らは恥じ入 った様子で大急ぎで逃げてしまった。

トム・コーネル

http://www.catholicworker.org/roundtable/essaytext.cfm?Number=195