TUP BULLETIN

速報484号 ドナからの手紙 3月22 日 我が友モルデハイ 050402

投稿日 2005年4月1日

DATE: 2005年4月2日(土) 午前4時18分

バヌヌ。イスラエルの核秘密を暴き投獄18年を耐えた男。彼を支えようとドナの声!


2004年4月イラクで、米軍包囲下のファルージャに人道救援活動のために入り、そ の帰路、地元のレジスタンスによる拘束を経験したオーストラリア人女性ドナ・マル ハーンは、現在パレスチナに滞在しています。ヨルダン川西岸で巡礼の旅を続けてい る彼女が今回報告するのは、イスラエルが核兵器を製造していることを内部告発した モルデハイ・バヌヌのことです。バヌヌはモロッコ生まれのイスラエル人で、イスラ エルのディモナにある核兵器製造秘密工場の技術者でした。工場を解雇された後、 1986年イギリスに渡ったバヌヌは、英紙サンデータイムズにイスラエル核兵器の秘密 情報を暴露しましたが、紙面に公表される前にアメリカ人を名乗るイスラエル秘密諜 報機関モサドの美女にだまされローマに行きました。実にスパイ映画そのもので、そ こで薬物を盛られてモサドの連中に船でイスラエルに連れ去られ反逆罪で投獄され、 獄中18年間の大半を日本の監獄で言う「厳正独居」状態で面会もなく狭い独房に閉じ 込められていました。2004年4月21日に釈放されたあとも、イスラエル政府は、外国 ジャーナリストとの接触禁止、国内旅行の事前許可制、海外旅行の禁止などさまざま な制約をバヌヌに課しています。しかし彼は、イスラエル政府の規制に屈せず、平和 のために発言を続けています。そんなバヌヌと接触したドナからの呼びかけです。 (翻訳:福永克紀/TUP)


ドナ・マルハーン 我が友モルデハイ 2005年3月22日

どう、このタイトルで皆さんの気を引いたんじゃない??

そうよ、私が話しているのは、イスラエルの核施設のあの伝説的な内部告発者モルデ ハイ・バヌヌのことで、イスラエルの核兵器製造の秘密を暴いたために18年間投獄さ れていたあの人ことです――そして、そう、彼は私の友人なのです。

そりゃ、たった一度会っただけですけどね――すぐに意気投合して、長いこと語り合 い、あれこれ情報を交換しあい、また近いうちに会うことになっているのです。

モルデハイはオーストラリアが大好きだって教えてくれました。イスラエル秘密諜報 部員による劇的な誘拐に続いて懲役刑を受けることになる以前に、ユダヤ教から改宗 してキリスト教の洗礼を受けたのはオーストラリアでだったって知ってました?

実際、彼が洗礼を受けたのが、聖公会聖ヨハネ・ダーリングハースト教会だと知った ときにはびっくりしました。私もよく知っている教会です――幾度もこの教会の日曜 夜の礼拝に参加し、そこで講演し、友人たちも大勢います。ついでながら、教会の皆 さんに、よろしくとのことです!

モルデハイは、オーストラリアに戻りたいと心から思っています、そこで私たちは、 彼が自由になったときにはオーストラリアツアーを組むことに決めました。

私が今これを書いている理由がそれです――いいですか、モルデハイは監獄からは自 由になったものの、真に自由の身になったわけではないのです。

彼は、いま住んでいるエルサレムの聖ジョージ大聖堂から出ることも許されていず、 ジャーナリストや私のような外国人と話をすることも許されていません。

しかし、自分には言論の自由があると信じるモルデハイは、イスラエル政府のこれら の過酷な命令に出獄以来従ってきませんでした。これは憲法違反だと彼は信じていま す。彼にとっては、人権問題なのです。

しかし先週、彼を追いかけまわす常時警戒態勢のこの警察国家は、外国メディアと話 したことを理由に法廷に召喚すると彼に送達したのです。

これは、釈放後1年目に彼の条件が再考されることになっていた時期のちょうど1ヶ 月前のことです。

国際社会が今モルデハイ・バヌヌの周りに結集し、イスラエル政府に圧力をかけ彼に 自由を与えるために、彼には援助が必要です。

皆さんが彼を助けるにはどうすればいいのか、下部にその提案を書いておきますが、 もっと詳しい情報は、モルデハイ・バヌヌ解放米国キャンペーンのページ http://www.vanunu.com と http://www.nonviolence.org/vanunu/ [訳注:どちらも英語]にあります。

モルデハイは、平和のために真実を語ったことで高い代償を払った勇気ある人です。 私たちにできうるかぎり、彼を支えましょう。

皆さんの巡礼者

ドナより

追伸:モルデハイとの会話の内容を近いうちに送るつもりです。とても、興味深いも のです。

追追伸:モルデハイは彼の友人たちや支持者の皆さんからの便りを待ち望んでいま す。彼へのあて先は、 Mordechai Vanunu c/o Cathedral Church of St. George 20 Nablus Road, PO Box 19018 Jerusalem 91190, Israel メールアドレス(新しいアドレス)は、[訳注:アドレス省略]です。

追追追伸:下の添付写真は、私と我が友モルデハイです。 [訳注:[TUP-Bulletin]では、写真の添付はできません。 TUPの星川さんが自分のサ イトに掲載してくれています。どうぞ、以下でご覧下さい。 http://blog.melma.com/00126388/20050331001737 ]

追追追追伸:「私はイスラエルに害を与えようとしたのではなく、むしろ非常に大き な危険を警告したかったのです。世界平和と核兵器廃絶の役に立ちたいのです。人類 に生き延びてほしいのです」――モルデハイ・バヌヌ

彼を助けるために皆さんができること。

下記のイスラエル政府閣僚に手紙やファックスやイーメールを書いて、モルデハイ・ バヌヌに対する規制を撤回し、即座にイスラエルからの出国を許可することを要求す る。

アリエル・シャロン首相 Prime Minister Ariel Sharon 3 Kaplan St. Hakirya, Jerusalem 91007 Fax: +972 2 566 4838 Email: rohm@p…

ツィピ・リブニ法相 Ms. Tsippi Livni Minister of Justice 29 Salah al-Din St. Jerusalem 91010 Fax: +972 2 628 5438 Email: sar@j…

ジデーン・エズラ内務公安相 Mr. Gideon Ezra Minister of Internal Security P.O. Box 18182 Jerusalem 91181 Fax: +972 2 581 1832 Email: sar@m…

国際的呼びかけ――この日に集中しよう―― 3月、4月の第一月曜日と第三月曜日

バヌヌの規制1年目再考時期に向けて、自国駐在のイスラエル大使に嵐のようにイー メール、ファックスを送り、電話をかける運動に参加してください。イスラエルに規 制を更新しないように、バヌヌが出国できるように要求してください。

アメリカ:イスラエル大使 Ambassador of Israel 3514 International Drive NW Washington DC 20008 phone: 202-364-5500 email: ambassador_sec@i… fax: 202-364-5607

オーストラリア:イスラエル大使館:イスラエル大使――ナフタリ・タミル閣下 Ambassador: His Excellency Mr Naftali Tamir Embassy of Israel, 6 Turrana Street, Yarralumla, ACT, 2600 Tel: (02) 6273 1309 Fax: (02) 6273 4273 Email: info@c…

他の国のイスラエル大使館の連絡先情報は、mfa.gov.il/mfm か http://www.embassyworld.com/embassy/israel1.html [訳注:英語]を見てくださ い。 [訳注:ちなみに、日本のイスラエル大使館 住所:千代田区二番町3番地 Tel:代 表:03-3264-0911 Fax:領事部:03-3264-0791 Email:information@t…  ]

その他にやれること

* モルデハイ・バヌヌを自由にする国際請願に署名する。 サイトは、 http://www.vanunu.com [訳注:英語]

* バヌヌを支持する言葉を書いて、Dr. Mordechai Vanunu, c/o Cathedral Church of St. George, 20 Nablus Rd., P.O. Box 19122, Jerusalem 91191, Israel に送る か、[訳注:アドレス省略]にイーメールする。

* モルデハイ・バヌヌ解放米国キャンペーンが、皆さんが集会やラリーや会議など で配布できる新しいチラシを作りました。また、バヌヌ事件の新情報や、彼の完全な 自由実現の戦いにどのように参加できるのかを提言しています(PDF版のファイル -278キロ)

* 皆さんの地域での関心を高め、モルデハイ・バヌヌ解放米国キャンペーンの資金 作りのため、大小を問わず募金の催し物をしてください。

* バヌヌを、名誉賞や表彰や名誉学士などの候補者として推薦してください。(彼 は、何度もノーベル平和賞にノミネートされてきて、去年の10月にはレノン・オノ平 和のための助成金を受賞し、投獄期間中にもライト・ライブリフッド賞と、核のない 未来賞の誉れに浴し、ノルウェーのトロムソ大学の名誉学士を与えられ、その他にも たくさん受賞しています)

* free_vanunu-subscribe@yahoogroups.com に白紙メールを送ると、折り返しメー ルされてくる確認指示に従って、モルデハイ・バヌヌ解放米国キャンペーンから送ら れてくる最新の情報と警報を得る。

* モルデハイのことを話し、反核集会や平和イベントで彼の詩「私はあなたのスパ イ」を朗読する。

* モルデハイを支持し解放を求めるキャンペーンを手助けして献金を送る。

* バヌヌか解放された2004年4月21日に、アシュケロンの刑務所の外で支援者たち が掲げたポスター(「ありがとう平和の英雄――モルデハイ・バヌヌ、核の内部告発 者」と書かれている)と同じイメージのはがきを買ってください、郵便料金差出人払 いで12枚5ドルです。米国モルデハイ・バヌヌ解放キャンペーン宛てに小切手を切っ て、the U.S. Campaign at PO Box 43384, Tucson, AZ 85733 に送ってください。あ なたのメールアドレスを書き忘れないようにしてください。

(翻訳:福永克紀/TUP) 原文:My Mate Mordechai URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/156