TUP BULLETIN

速報65号 03年4月22日 帝国現地レポート(9)

投稿日 2003年4月22日

DATE: 2003年4月22日(火) 午後2時19分

パンタ笛吹の帝国現地レポート(9)

フセイン銅像の引き倒しがヤラセで、略奪はアメリカ軍が口火を切ったという証言が ネット内を駆けめぐる中、ボルダーのリベラル系ラジオから、以下のようなニュースが 流れてきた。

「米軍は前もって、バグダッド制圧後に守るべき施設を知らされていた。その優先順序 のナンバーワンは国立博物館、2番目が国立銀行、そして16番目が石油省ビルだっ た。なのに米軍は石油省を大勢の兵隊で守り、バビロンの秘宝が国際的な犯罪組織によ って略奪されるのを見て見ぬふりをした」

また、油田の火事も米軍の特殊部隊によって放火されたのではないか?というニュー スも先日、同じラジオ局で聞いた。

その根拠は、油田爆破に使われた火薬が米軍のものらしいということだった。サダ ム・フセインは戦争直前の米TVとのインタビューで、「油田はイラクの財産なので、 自分から火を付けることはありえない」と言っていたし、油田火事の消火はチェイニー 副大統領が2年前まで社長をしていたハリバートン社の子会社が契約している。

油田が燃えればサダムの悪役イメージが高まるし、また、燃えれば燃えるほどハリバ ートン社は儲かるというわけだ。ちなみに、チェイニー副大統領はハリバートン社か ら、今でも年間100万ドル(1億2千万円)を受け取っている。

「政治家は、自分のついたウソが、翌朝の新聞で大きく取りあげられると、活字にな ったウソを読んでいるうちに、それが真実だと思いこんでしまう」と誰かが言ったのを 思い出す。

地元新聞コロラド・ディリー紙の今朝の投書欄に、こんな意見を見つけて、あぜんと した。その下は、以前同じ新聞に掲載された投書だ。

★老兵は、原爆投下を後悔していない

第二次世界大戦の終結時、私は日本上陸作戦の訓練を受けていた。私はアメリカがヒ ロシマに原子爆弾を落としたことが嬉しいし、戦争が終わったことも嬉しい。また、自 分がまだこうして生きていることも嬉しく思っている。

シャーマン・シャクター(ボルダー在住)

★ヒロシマ・ナガサキは必要がなかった

1945年、トルーマン米元大統領が書き残した日記によると、元大統領は、日本政 府が6月の終わりから戦争終結交渉を欲していること、また7月18日に昭和天皇から 和平終戦を願う電報がきたことを知っていたと記している。

しかしながらトルーマン大統領は、7月25日、「この原子爆弾は、是が非でも8月 10日までに日本に投下しなくてはならない」と命令した。アメリカが自分の持ってい る「恐るべき力」を世界に見せつける以前に、日本に降伏を許してはならないというわ けである。

マイク・アーヴィー(ボルダー在住)

★カーター元大統領が、ソ連のアフガン侵略を誘った

アフガニスタンを親ソ連の傀儡政権が統治していた1979年、カーター元大統領の 国防顧問だったブレジンスキーは、パキスタンで回教原理主義者の傭兵(ムジャヘディ ン)を訓練してアフガンに送り込めば、ソ連が傀儡政権を守るために、アフガンに侵攻 せざるおえないだろうと提案した。

目的は、ソ連をベトナム戦争のような泥沼に誘い込み、共産政権を弱体化させること だった。当時のカーター大統領はこの「アフガンの罠」という名の秘密作戦に合意し た。10年間続いたソ連抵抗戦争で、数十万人のソ連兵が死に、百万人以上のアフガン 市民が殺された。

1998年、ブレジンスキーはフランス人記者の質問に、誇りたかくこう答えた。 「この秘密作戦は、すばらしいアイデアだった。ソ連はまんまと罠にはまって、アフガ ンに侵攻してきたからね。ソ連にベトナム戦争をプレゼントしたわけだ。もちろん、後 悔なんかしてない」 ウィリアム・リバース・ピット(3月21日)

http://www.truthout.org/docs_03/042203A.shtml

★サダムはCIAの月給取りだった!?

米国防会議の元海外局員だったロジャー・モリス(65歳)は、サダム・フセインは もともとCIAの雇われ軍人で、CIAの謀略のおかげで権力の座についたと、以下の ように語った。

「1963年、イラクの親ソ連政権は、CIAが画策したクーデターで転覆された。 共産主義者を閣僚に含めていたカッセム将軍は殺され、その代わりに親米だったバース 党が政権を握った。当時、カイロにいたバース党員のサダム・フセインは、CIAから 給料をもらっていたのだ」

「1968年のクーデターもまた、CIAが画策し起こさせたものだ。その反乱によ り、サダム・フセインがバース党の権力を握るようになった。アメリカ政府はサダム・ フセインという独裁者を生みだすための助産婦の役割をしたのだ」

アメリカの薬品会社、CDCPとマナサスの役員は、「1980年代に、炭疽菌や西 ナイルビールスやボツリウム菌などの生物兵器の原料を、米商務省の認可のもとにイラ クに輸出していた」と認めた。

http://www.truthout.org/docs_03/042203B.shtml

★サダムの5000人ガス虐殺もウソ?

ポルトガル報道陣が入手した、元CIA高等分析官による報告によると、1988年 にハラブジャの町で起こった化学兵器による5000人のクルド人虐殺は、イラク軍で はなく、実はイラン軍によるものだったという。

その報告書を書いたのは、C・ペレチエー氏は、アメリカ政府による事件調査の責任 者だった。ペレチエー氏は、「有毒ガスでの虐殺事件が起きたのはイラクとイランの戦 闘のまっ最中だった。戦闘後、すぐに米国防総省の諜報員が調査し、極秘レポートを作 成した。その調査書には、クルド人を虐殺したのはイラン軍だったと明記されている」 と証言している。

http://the-news.net/cgi-bin/story.pl?title=Iraq%20-%20Did%20Portugal%20have%20all%20the%20facts?&edition=69

★猿まわしの根まわし?

ラムズフェルド国防長官は、「アメリカが大量破壊兵器の発見を、自作自演でねつ造 するのではないか?」という世界の心配に、こう答えた。

「米軍の捜査官は、犯罪現場の調査のように、写真もとるし、証拠をはっきり示すか ら心配はいらない。でも、そうまでしても、特定の国の特定の人たちは、それはねつ造 だと言いがかりをつけるだろうがね」

http://truthout.org/docs_03/042003A.shtml

★もう一人の証言

バグダッドに3ヶ月間滞在した平和活動家のネヴィル・ワトソンは、帰国直後のイン タビューにこう答えた。

「オーストラリアに帰ってきてテレビをつけたら、フセインの銅像引き倒しの場面を 繰り返しやっていた。それを見て、自分がフィルドス広場で実際に見た同じ銅像引き倒 しだとは信じられなかったよ」

「テレビでは大勢に見えるように映していたけど、実際はほんの少しの人たちしかい なかったし、広場はからっぽだった。人々に聞いてみたら、サクラの連中はみなサダ ム・シティーからわざわざ連れてこられたんだって。テレビカメラのための(雇われの 群衆)ってわけだ」

http://globalresearch.ca/articles/WAT304A.html

★誰に雇われて火を放ったのか?

バグダッドの政府ビルのほとんどが放火され、私が数えただけで35棟ものビルが消 失した。昨日、米軍に守られて無傷に残っている石油省ビルに行くと、職員が口に布を あててせき込んでいた。隣の農務省ビルからもくもくと黒煙がたちのぼり、煙が舞い込 んでくるからだ。どうして誰も、隣の農務省ビルの放火を止めなかったのだろう?

3キロ向こうに、別の火災を見つけたので、駆けつけた。文部省ビルが燃えさかって いたのだ。近くに米海兵隊員がいたので、どうして放火を止めなかったのか?と聞く と、「私はこの病院を見張るのが任務で、あたり全部を見張るわけにはいかない」と答 えた。

これらの政府ビルや図書館に火を付け廻っている連中は、略奪者ではない。略奪者が 先にやってきて中のものを奪いさり、その後に放火役が青と白のバスでやってくるの だ。私は彼らが貿易省ビルに火を放った後、彼らを尾行してみたが、猛スピードで町の 外に逃げた。

米軍は放火犯はサダムの信望者たちだと言うが、バグダッド市民も私もそれを信じて はいない。略奪者はその奪い取った品々が儲けになるが、放火犯は誰かから雇われ、そ の報酬をもらわなくてはならない。では、誰が彼らを雇っているのだろうか?

先日、放火している同一人物を、2つの火災現場で見かけた。髭を生やしたそのイラ ク人は、2回目には私に銃を向けた。彼は何に驚いたのだろうか?彼は誰のために働い ているのだろうか?バグダッドのすべての政府ビルを焼き尽くして儲かるのは誰だとい うのか?なぜアメリカはそれらの破壊を止めないのか?

アメリカによる「解放」は終わった。そして、イラク人たちによるアメリカからの 「解放」への戦いが、今始まろうとしている。 ロバート・フィスク(4月17日)

http://www.truthout.org/docs_03/041903E.shtml

★ビルが焼けて儲かるのは・・・

米国際開発局(USAID)は17日、イラク復興の大規模事業を米プラント建設大 手、ベクテル(本社カリフォルニア州)に発注したと発表した。

社会基盤の復旧事業は、当初3460万ドル(約41億円)で、拡大されれば、事業 規模は6億8000万ドル(約816億円)に膨れあがるという。

ベクテル社は、現ブッシュ政権と同じ共和党のレーガン政権時代、国務長官などを務 めたシュルツ氏が役員を務めるなど、政治力の強い会社とされる。ただ、シュルツ氏は 米メディアに対し「受注するために政治的な影響力は使っていない」と話している。

http://www2.asahi.com/special/iraqattack/TKY200304180155.html

★クリントンも黙ってはいない

「9/11の惨事が我々にもたらした権利とは、これから先は、アメリカがやりたい ようにやるから世界はそれに迎合しなくてはならない。もしおまえの国が迎合しないな ら、地獄行きだぜと脅す権利ではなかったがずだ」

「世界が独立した国々で成り立っている以上、我々は自分に反対する人たちを殺したり 監獄に入れたり占領したりなんかできない。遅かれ早かれ、交渉しなくてはならないの だ。9/11以来、ピストルを同時に2丁抱えているのは、無理なようだ」

http://truthout.org/docs_03/041803A.shtml

★数万人のアリ君がいる

この戦争の前には、ハナーン・モラードはとても美しい娘だったに違いない。彼女の 包帯だらけの顔から、黒い瞳がきらりと輝く。17歳のハナーンは、体のほとんどを火 傷した。「特に顔がひどい。骨が見えるくらいにまで焼けただれた」と医者が教えてく れた。

12歳の少女サファ・アミードは、誕生日を迎える前日、家の近くが爆撃され、姉と ともに病院に運ばれてきた。医者はボロボロになった彼女の足を切断しなくてはならな かった。

しかし、彼女らはまだ幸運な方かもしれない。病院の外で警戒していた18歳の米海 兵隊員アレクダンダーは、今日見たことを思い出しながら、こう話してくれた。

「顔の下アゴだけ残して、それ以外は全部マシンガンで吹き飛ばされた少年がこの病院 に送り込まれたよ。彼は両親と車に乗っていたそうだけど、米軍のチェックポイントに 近づくとき、米兵の好みのスピードよりも少し早かったようで、米兵たちがマシンガン でぶっぱなしたんだよ」

私たちはその少年を病院中探し回ったが、見つからなかった。彼もまた、多くの名前 もない死者の一人になったことは間違いない。

(抄訳・パンタ笛吹/TUP翻訳メンバー)

http://www.guardian.co.uk/Iraq/Story/0,2763,940115,00.html