DATE: 2007年5月18日(金) 午後4時25分
いま居るそこから始めるんだ、いまできることをやり抜くんだ……
オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の 盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レ ジスタンスによる拘束を経験し、04年冬から05年春にかけてイラク・パレスチ ナを旅して、05年8月アメリカからシンディ・シーハンのキャンプ・ケーシー について報告してくれました。オーストラリアに帰国したドナは自国のテロを 見据え、05年12月に米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献 してきたアリス・スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地に向かい民間 査察を強行して逮捕・起訴され、最高7年の刑期を課せられるかもしれませ ん。 5月29日から6月8日まで集中的に行われる公判の準備と、その期間アリス・ スプリングスで行う大イベントの準備に忙しいドナが、支援と参加を呼びかけ るその3弾目です。 （翻訳:福永克紀/TUP）
裁判:あなたにできること（パート3）――メディア ドナ・マルハーン 2007年5月10日
お友達の皆さんへ
アリス・スプリングスの北部準州最高裁でおこなわれる「パイン・ギャップの 4人」の裁判まで、もう2週間と5日になりました！
「マスコミは、裁判のことを報道するのでしょうか？」と、しばしば尋ねられ ます。
オーストラリアの報道機関の編集方針を左右する力が私たちにあればいいので しょうが、残念ながら私たちの正直な答えは、「皆さんが報道機関にそのこと を要請しないとだめだ」ということです。
そして、それがまさしく皆さんにやっていただきたいことなのです！
裁判については毎日マスコミで良質な報道がなされてほしいものです――これ は私たちの目的とするところです――しかし、報道するかどうかは、国中のメ ディアの編集を担当する人たちが、この裁判のニュース価値とその日のいろん な話題をはかりにかけて決定するでしょう。マスコミは気まぐれです、ある日 には特報であっても、次の日には消え去ります。
彼らはまた、この裁判の報道が自分たちの視聴者の興味をそそるかどうかの判 断に従って決定するでしょう。
ここに、皆さんの出番があります！
地元メディアにこの裁判は重要でありぜひ報道してほしいと、皆さんが求める ことが必要なのです。もし皆さんの地元紙が全国ニュースを取り扱っていなけ れば、あなたが投稿欄に投稿しこの裁判の話を紙面に掲載させ、討論をまき起 こすこともできるのです。
都市部向けや住宅街向けの新聞、それに各地のローカル紙など各種新聞にはす ばらしい「投稿」欄があり、たくさんの話題が論議されています。イラク戦争 でパイン・ギャップが担う秘密の役割を議題にあげてみるのはいかがですか？
そこで、もし皆さんがマスコミ報道で私たちを助けたいと思うなら、以下のよ うな提案をします。
1 ラジオを聞いているかた、自分のごひいきの番組に連絡を取り、裁判の話を 聞いたが番組で取り上げるにはうってつけの話題だと思うと伝えてください。 私たちの一人をゲストに呼んでインタビューすることも提案してください。こ れにふさわしいのは、ABC（オーストラリア放送協会）の時事問題のトーク・ バック番組や、フィリップ・アダムスがやっているようなラジオ・ナショナル の番組などです。ABCのすべての番組のEメール連絡アドレスは、 www.abc.net.au にあります。公共および民間放送局の連絡情報も、それぞれ のウェブサイトにあります。 [訳者注:トーク・バック番組 視聴者が電話で参加し、司会者やゲストと話 をしながら進める番組]
2 テレビを見ている皆さんも、同じことをしてください。ねらい目の番組は、 レイトライン、7:30レポート、SBSデイトライン、サンライズ、トゥデイ、サ ンデイ、コンパスなどです。多くの番組はウェブサイトに視聴者からの「話題 提案」欄を備えています。
3 新聞読者のかた、重ねて書きますが、新聞には報道編集部に話題を提案する 電話番号かEメールアドレスがあります。その上、もし大量の要請文が都市圏 日刊紙（例:シドニー・モーニング・ヘラルド[略称SMH]やジ・エイジ）に 送られてくれば、彼らはその話題を追いかけるものです。私たちの狙いは、 SMHなどの都市圏日刊紙ですので、要請文を書こうとする都市部のかた、さ あ、レッツゴー!
4 もし皆さんのどなたか、ある種の報道機関や個人のジャーナリストとかフ リーランサーとかに気軽に連絡を取れるかたがおられましたら、どうか連絡を 取ってこの話を伝えてください。
5 報道機関のファックスやEメールのデータベースにアクセスできて、裁判期 間中私たちの報道発表文を配布することを手伝えるかたはいませんか?
6 あなたは、2週間アリス・スプリングスで何か役に立つことをしたいと思っ ているプロの報道関係者ではありませんか? もし来ることができるなら、そ んなあなたにぴったりの仕事があります！
皆さんがそれぞれのメディアに「影響」を及ぼす方法を見つけやすいように、 それを手助けする情報を書いておきます。
最初は、皆さんがご自分で書く時の雛形として使えるサンプル投稿文です。下 記に貼り付けてあります。おそらく新しいサンプルも追加することになるで しょう。
私たちの行動・容疑・裁判の要約もありますので、この情報を使って番組に手 紙やメッセージを書くのに役立ててください。CDをすでにお持ちのかた、この 要約はCDブックレットの最後のページに書いてあります。また皆さんの大半が 持っている絵葉書にも書いてあります。教会の広報や平和グループの会報など に要約を書くときにも使ってください。
もし私の電話番号をメディアの支局に教えたいのなら、どうぞかまいません。 ドナ・マルハーン XXXX XXXXXX[訳者注:電話番号省略]です。
もし、メディア関係があなたの分野でなければ、ここであなたにできるほかの 方法を思い出してください。
1 アリス・スプリングスに行くこと 2 準備をする実際の手助け 3 報道関係の援助 4 政治意識強化および国会議員へのロビー活動 5 裁判期間中の連帯行動やヴィジル 6 援助募金集めやCDの販売 7 自分のグループ、友人、知人への情報提供・地域社会の意識強化・これら のEメールの転送
このメーリングリストへ新参加のかた、上記のいくつかについて書かれている 以前のメッセージを読みたければ、 www.groups.yahoo.com/group/pinegap4supporters へどうぞ。
近いうちに、ニューカッスルやキャンベラはもちろんすべての主要都市でおこ なわれる連帯ヴィジルの情報を送ります。
皆さんの地元の国会議員にだけでなく、国防相や影の国防相に書き送る手紙の サンプルも送るつもりです。
追加情報はまもなく！ ドナより
追伸:もしあなたが裁判のためにアリス・スプリングスに行く予定なら、 bryan@xxxxx [訳者注:アドレス省略]でブライアンに知らせると同時に、 alicebound-subscribe@yahoogroups.com にEメールを送って「アリスバウン ド」ヤフーグループに参加してください。
追追伸:シドニーのかた、次の日曜日5月13日午前10時にはピット・ストリー ト合同教会に、5月18日（金）午後6時にはサリー・ヒルズ デヴォンシャー通 64 レベル1 ゲーリック・クラブでの「酒場の政治談議」に行きます。 ニューカッスルのかた、5月19日（土）に「カルチャラル・スタンプ」に参加 し、アリスへ出発する前の5月27日（日）にシドニーの「ニュー・ペンテコス テ・フォーラム」に行きます。
追追追伸:「いま居るそこから始めるんだ、いまできることをやり抜くん だ……」――ピーター・カーニー、パイン・ギャップ裁判資金援助CD「立ち上 がれ、真実を語るんだ」より（発売中:詳細は www.pinegap6.org ）
***** 投稿文のサンプル ***** 私は、4人の非暴力平和活動家をアリス・スプリングス最高裁で2007年5月29日 から始まる重罪裁判にかけることを、フィリップ・ラドック法務長官が承認し たと聞きました。米豪合同スパイ基地パイン・ギャップを査察しようとした事 件で防衛（特別事業）法1952年に違反したとして、活動家はそれぞれ最高7年 の投獄の容疑にかけられています。
この冷戦時代の法律は今まで適用されたことがありません。ハワード政権は、 米豪同盟ならびにイラク戦争に関しては政治的反対者を強権的に弾圧している ように思えます。これは、この政権による国民の人権と表現の自由に対する一 般的な攻撃の一部なのでしょうか？
パイン・ギャップについて、政府はいったい何を隠さなければいけないので しょうか？ CIAやASIO（オーストラリア安全保障情報機関）や米豪軍隊は、 不当な目的で基地を使用しているのですか？ パイン・ギャップがイラク戦争 で重要な役割を果たしていることは、もう私たちが知っていることです。な ぜ、このことに関して公の議論がなされてこなかったのでしょうか？
民主主義においては、自国政府が軍事力をどのように行使しているか、自国の 外交政策が正直に平和的に礼儀正しくおこなわれているのか、知る権利が国民 にあります。フィリップ・ラドックと連邦公訴局による「パイン・ギャップの 4人」に対する極端な措置は、このような問題の説明責任を避けたい政府の欲 望を如実に表しています。私はこの裁判を注目していきたいと思います。
敬具 市民より
***** 行動・裁判の要約 ***** 【パイン・ギャップ】 パイン・ギャップは、北部準州アリス・スプリングス郊外20キロに位置する米 軍スパイ基地である。この基地は軍事情報を収集し、衛星追跡システムを使用 してイラクとアフガニスタンで米軍がピンポイント空爆をおこなう目標を指示 している。また、米国の宇宙独占支配を可能にする「スター・ウォーズ」シス テムに欠かせない「ミサイル防衛システム」の司令部でもある。少なくとも年 間1100万豪ドル[訳者注:約11億円]の負担をオーストラリアに強いている。
イラク戦争での米軍の作戦に、パイン・ギャップは欠かせないものである。そ れは、決して中立などではない。行き着くところは暴力である。
専門家はこう言っている。「確かにしかるべき標的を識別することに関して は、パイン・ギャップは重要である。（イラク戦争への）パイン・ギャップの 貢献は、どんなオーストラリア兵の派兵よりもはるかに意味がある」（オース トラリア国立大学キャンベラ校の戦略問題アナリスト、マイケル・マッキン リー）
しかしなお、オーストラリア人はその役割を知らされていない。
【パイン・ギャップの6人】 パイン・ギャップの6人とは、ジム・ダウリング（51歳、デイボロー在住）、 ショーン・オライリー（48歳、ブリズベン在住）、ブライアン・ロー（52歳、 ケアンズ在住）、ジェシカ・モリソン（30歳、メルボルン在住）、アデル・ ゴールディー（30歳、ブリズベン在住）、そしてドナ・マルハーン（38歳、シ ドニー在住）である。
戦争に反対するキリスト教平和主義者および活動家として私たちは、ガン ジー、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ドロシー・デイに端を発す る伝統的方法に従い非暴力行動をとらざるを得なかった。私たちの目的は、国 家テロによる市民殺害とパイン・ギャップとの関連性を暴くことであり、その 真実を暴くことである。
権力に真実を突きつけ、連邦政府の欺瞞を明らかにするため、私たちはテロ活 動の容疑でパイン・ギャップの「市民査察」を実行した。防衛相に私たちの意 図を通告し、実行の日にちまで伝えておいた。
【市民査察】 2005年12月9日未明、「市民査察」が実行され、パイン・ギャップは5時間の機 能不全に陥った。防衛相には計画を通告し、メディアに広く公表し、そのため オーストラリア安全保障情報機関とオーストラリア連邦警察による特別警備強 化の警察官と常時偵察隊が配備されていたにも関わらず、ジムとアデルは警備 をすり抜け基地に入り、発見されるまでに建屋の屋根に登り、垂れ幕を掲げ、 写真を撮ることができた。
1時間後には、すでにすっかり明るくなった日差しの中、ブライアンとドナは 周辺規制地域を歩きぬけ、最後の警備フェンスに到着し、警備員に止められる までそのフェンスを切り開き続けた。
2人ずつに分かれた4人は、幾度かのパトロール警備員との遭遇を切り抜け、砂 漠と藪をくぐり抜け数時間歩いて到着したのだった。実行支援メンバーのジェ シカ・モリソンとショーン・オライリーは、午前6時ごろには正門前で穏やか にヴィジルを行っていた。このヴィジルの最中ショーンは、警官に対する公務 執行妨害で逮捕されたが、のちにアリス・スプリングス下級判事裁判で無罪と なった。ジェシカも確たる容疑もなく逮捕されたが、のちに釈放された。
【容疑】 フィリップ・ラドック法務長官は、4人の活動家に重い罪を問えるようにと最 長7年の懲役を科すことが可能な冷戦時代の法律である防衛（特別事業）法 1952年を適用しようした政府に、法的、政治的前例のない許可を与えた。容疑 は、禁止区域に違法に侵入した（最高7年）ことと、禁止区域で写真撮影をし た（最高2年）ことに加えて、連邦犯罪法の不法侵入と損壊である。これまで に防衛（特別事業）法1952年が適用されたことはなかった。
【裁判】 ジム、ブライアン、アデル、ドナの4人は、2007年5月29日アリス・スプリング スの北部準州最高裁裁判に出廷する。全員、統一裁判にのぞみ「無罪」を主張 するつもりである。
裁判期間中アリス・スプリングスで開かれる全国平和大集会は、オーストラリ ア中の活動家をひきつける行動と連帯の1週間となり、7月2日のパイン・ ギャップ前での終日行動で集大成となる。
すべてのかたを歓迎します、そこで会いましょう！
立ち上がれ、真実を語るんだ！
=== パイン・ギャップの4人には皆さんの援助が必要です === 小額の寄付でも訴訟費用の助けになります。 直接振込みでは、Sean O’Reilly（口座名ショーン・オライリー）、 Commonwealth Bank（コモンウェルス銀行）、Kippa-Ring（キッパ・リング支 店）、a/c number（口座番号）064166 102 66104 に。 郵送では、住所は 69 Kurumba St、Kippa-Ring、QLD、4021 で、Sean O’Reilly（ショーン・オライリー）宛てに、受取人Sean O’Reillyの小切手で お願いします。 www.pinegap6.org
原文:Trial – What you can do 3 – Media URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/201
TUP速報 配信担当 古藤加奈 電子メール: TUP-Bulletin-owner@y… TUP速報の申し込みは: http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/ *問い合わせが膨大な数になっています。 ご返事が書けない場合がありますので、ご容赦ください。
