TUP BULLETIN

速報701号 トム・エンゲルハート「命の値付け――ジャララバード、ハディーサ、ニューヨーク」

投稿日 2007年5月31日

FROM: Kana Koto
DATE: 2007年5月31日(木) 午後5時45分

☆「悪いが、あんたの子どもを撃っちまった。ホラ、500ドル」★
かつて聞いた話ですが、世界ブランドのスポーツシューズ・メーカーがイン
ドネシアに構える工場の全女性工員の給金“年間総額”は、バスケットボー
ルの“一”スター選手に支払った広告出演契約金に満たないそうです。本稿
で、エンゲルハート氏は、ブッシュ大統領がアフガニスタンとイラクで推進
する対テロ戦争の巻き添え死亡者の弔慰金をニューヨークでの9・11事件
犠牲者の補償金と比較し、想像を絶する現代世界の差別構造の一側面を明る
みに出します。井上

凡例:(原注)〔括弧内原注〕[訳注]《リンク》

トムグラム: 格差は200万ドル近く
抗マスメディア毒・常備薬サイト「トムディスパッチ・コム」
2007年5月13日

虐殺の代償はなにで決まるのか?
米国政府による人命の評価額は、ニューヨークとアフガニスタンで天地の開

――トム・エンゲルハート

人間の命には、どんな価値があるのだろうか?

たいてい、私たちはこれを心情――思い出、悲嘆、愛、切望、ありとあらゆ
ること――の問題だと考える。つまり、あまりにも深遠、あまりにも大切な
存在なので、値段を付けるわけにはいかない。では、改めて聞く。この世
に、ほんとうに値段のないものなんてあるのだろうか?

生命保険に加入したことがある人なら、ご存知のように、私たち人間は、命
に――そして、死に――値段を付けることが確かにできる。ヴィヴィアナ・
ゼリザーの本『金で買えない子どもの値付け』は、児童労働法規以前のあの
時代、1870年代に米国で労働者階級相手の小児保険ビジネスが始まり、
当時の貧困家庭にとって、子どもは実効価値のある存在だったので、大当た
りしたと教えてくれる。たとえば、一歳児の場合でも、週払いで小銭を何枚
か、総額10ドルの掛け金で、いつの日か家計の足しになる将来の所得能力
を失うような事態に備えることができた。

裁判所が仲に入って、家族にとって所得のある子どもの実質評価額はいくら
になるかを鑑定した。当時、貧しい街の子どもたちは、「またか」というよ
うに馬車とか路面電車や列車に轢かれ、あぜんとするほど数多く死んでい
た。このような事態をニューヨーク・タイムズは1893年の社説で「児童
虐殺」と書き、陪審員たちもそれに準じて対応した。同年のこと、ほんの7
歳だったエティ・プレスマンが、9歳の姉とニューヨークのラドロー通りを
横断中に馬車に巻き込まれて死亡している。そのさい、裁判所は父親が受け
取るべき「娘の勤労および所得」補償金を1000ドルと認定した。(父親
の証言はこうだった――「そのとおりです。私どもは、私の稼ぎと子どもた
ちの稼ぎを合わせてやっていけたのです。子どもたちの稼ぎが週3ドルにな
りましたので」)

最近、これを思い出したのは、別種の「児童虐殺」――この場合は、3月は
じめ、アフガニスタンのジャララバード近くで米軍海兵隊が狂乱のうちに繰
り広げた殺人行為を伝えるニューヨーク・タイムズ記事のおかげだった。
おっと失礼、ペンタゴン用語では「過剰な武力行使」となるはず。精鋭の海
兵特殊作戦部隊に属する一小隊のハンヴィー[高機動性多目的装輪車両]車
列が、ミニバン自爆攻撃の待ち伏せに遭って、隊員1名が負傷した。初報
《*》では、「逆上した車両集団が脱出するさい、10人もが殺され、34
人が傷害を受けた。怪我をしたアフガン人たちは、米兵たちが逃走中に民間
車両や歩行者を撃ったと話した」と伝えられた。アメリカ側は、間髪をいれ
ず、被害の一部は「過激分子の発砲」によるものだと抗弁した。(「アフガ
ニスタン駐留米軍の主任報道官、デイヴィッド・アチェッタ中佐は、脱出の
さい、複数の箇所で武装集団が米軍を銃撃したのかもしれないと述べた」)
http://www.msnbc.msn.com/id/17446441/

後ほど、海兵隊員たちが「過剰な武力」《*》を著しく過剰に振るい、また
待ち伏せ攻撃が終わってからも延々とそれを続け、10マイルにわたる道路
沿いのあちこちに少なくとも6か所におよぶ殺傷沙汰の発砲現場を残したこ
とが認定された。(ワシントン・ポストが入手した)米軍調査報告の草案に
よれば、標的になったのは、歩行中または車中の「純然たる民間人」であ
り、「いかなる類の挑発的または脅迫的行為にも」及んでいないアフガン人
だった。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/04/13/AR2007041302171_pf.html

報道によれば、そのさい、海兵隊は「4歳の女児と1歳の男児、3人の年配
住民を含めて12人」を殺害し、34人に傷を負わせた。ニューヨーク・タ
イムズのカーロッタ・ゴール《1》の記事によれば、「16歳の新婚女性
は、自宅農家に草の束を運んでいるときに撃ち倒された……75歳の男性
は、自分の店に向かう途中に撃ちこまれた弾丸の数があまりにも多く、彼の
息子が現場に来たとき、遺体の身元確認ができないほどだった」。(その時
の米兵たちは、たまたま現場に遭遇したAP通信社のアフガン人カメラマン
からカメラを取り上げ《2》、「銃撃により殺害された四輪駆動車内のアフ
ガン人の3遺体」を撮影したものなどの写真を「消去」した)
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2007/04/15/MNGVLP8BM51.DTL
《1》
http://www.usatoday.com/news/world/2007-03-04-afghanistan-attack_N.htm《2》

ニューヨーク・タイムズ《*》のデイヴィッド・S・クラウドによれば、先
日の火曜日[5月8日]、アフガニスタンでの盛んな抗議のあと、旅団司令
官のジョン・ニコルソン大佐が、海兵隊に殺された(現時点で)19名のア
フガン人の遺族たち、および負傷させられた50名に面会した。大佐は、
「今日、私は、アメリカ人がアフガンの罪のない人びとを殺し、負傷させた
ことを深く、深く恥じ、はなはだ遺憾に思いつつ、あなたがたの前に立ちま
す」と公式に謝罪した。そのうえで彼は、死者1名につき約2000ドルを
遺族に支払った。軍はこれを「弔慰金」と呼んでいるが、イラクでも、不当
と判断された死亡事例に対し、同じような性格の金を支給している。
http://www.nytimes.com/2007/05/09/world/asia/09afghan.html?ex=1336363200&en=89414e75b3252176&ei=5090&partner=rssuserland&emc=rss

最近、ACLU[米国自由人権協会]は、情報公開法にもとづく情報開示請
求によって、イラク人とアフガン人が提出した損害賠償金請求(および、そ
れに対する支給拒否を含む軍の決定)の一部を明るみに出した。これは不快
な読み物である。エディター&パブリッシャー《*》のグレグ・ミッチェル
は次のように記す――「本のカバンを爆弾入れと勘違いされ、わが国の兵士
に撃たれた9歳の男の子の命に、(代償を支払うとして)われわれはどのよ
うな値段を付けるのだろう? 500ドルなんて、信じられるだろうか?
わが軍がイラク人ジャーナリストを橋の上で銃撃したさい、わが国は未亡人
に2500ドルを支払った――だが、彼女のつつましい要求額、5000ド
ルではなかったのは、なぜか?」。
http://www.editorandpublisher.com/eandp/columns/pressingissues_display.jsp?vnu_content_id=1003571125

イラクでの支給額は、2005年ごろには、不当な死一件につき、すでに平
均約2500ドルになっていたようだ。この額《1》は、たとえばハディー
サ《2》で、やはりハンヴィー車列が攻撃を受け、海兵隊員1名が負傷した
あとの海兵隊の暴走のさなか、罪のないイラク人24名が虐殺され、その遺
族が受け取ったものだった。(「彼らは小さな赤ん坊から成人男女までさま
ざまだった」と、事件を目撃した海兵隊員、ライアン・ブリオンズは語っ
た。「ぼくの頭からあれを振り払えることは決してないだろう。ぼくはいま
だに血の臭いを嗅ぐことができる」)
http://www.boston.com/news/nation/washington/articles/2006/06/08/condolence_payments_to_iraqis_soar?mode=PF
《1》
http://www.tomdispatch.com/index.mhtml?pid=88850 《2》

この習いはジョージ・ブッシュの戦争で新たに始まったのではない。ヴェト
ナム戦争のさい、アメリカの宣撫工作の一環として、米国の担当官たちは米
軍による不当な死に対する「見舞金」と呼ばれるものを支給していた。当
時、米国はヴェトナムの成人を約35米ドルと評価していた。ちなみに、児
童の命は15ドルほどの値打ちだった。

16歳のアフガン人女性が自宅農家に草束を運んでいたさいに虐殺され、そ
の命の米ドル評価額を厳密に定めたのは誰なのか、あるいは、どのような算
定式によって、その決定がなされたのか、私たちは知らない。虐殺された罪
のないアメリカ人たちの命の価値を米国政府が定めた方法については、私た
ちはもっと詳しく知っている。だが、それを知るためには、2001年9月
11日攻撃の傷跡を振り返らなければならない。攻撃の13日後にブッシュ
大統領の署名により発効した連邦議会法にもとづき、9月11日犠牲者補償
基金が創設され、同基金のケネス・フェインバーグ特別管理人が、33か月
をかけて罪のないアメリカ人の命の評価額を慎重な公的立場から算定したお
かげで、あの日に殺された愛しい人たちの遺族や配偶者たちは金銭的評価額
――平均180万ドル――を米国政府から支給された。(世界貿易センター
で就労中の少数の不法移民《3》のためにも、もっと多くいた勤務中の外国
人と同じように支払われた) しかし、エティ・プレスマンの時代と同様、
この場合でも、犠牲者の推定逸失生涯所得にもとづき、議会の委託により算
定された人命の金銭的価値は大きくバラついていた。
http://en.wikipedia.org/wiki/September_11th_Victim_Compensation_Fund《1》

http://www.cbsnews.com/stories/2004/01/16/national/main593715.shtml《2》
http://www.nytimes.com/2006/09/03/nyregion/03families.html?ex=1314936000&en=83bf1bce4575607d&ei=5088&partner=rssnyt&emc=rss&pagewanted=print
《3》

イラクでは、支払いが比較的に低額であるにもかかわらず、不当な死や、米
兵たちに責任のある負傷と巻き添えの物的損害に対する公的支給の総額は、
2005年末までに2000万ドルに達していた。エディター&パブリッ
シャーのミッチェルによれば、この金額は現時点で少なくとも3200万ド
ルに達し――しかも同じような性格の金が「部隊長の裁量により」非公式に
支払われているので、これでも低目の見積もりとされている。(比較のため
にあげると、9月11日補償金支給総額は70億ドル《*》の規模だった)
http://www.nytimes.com/2007/02/14/nyregion/14health.html?ex=1179028800&en=a34ff9e22cefbee1&ei=5070

現在のイラクにおける正確な平均支給額は不明だが、これを明らかに高めの
5000ドルと仮定し、そのような「慰謝料」の合計額として、私たちの手
元にある低めの数値、3200万ドルをこれで割ると、「偶発事件」は約6
400件であったことがわかる(支払いの一部は複数の死者に対してなされ
ているにしても、すべての死亡事例ではない)。これは驚くべき数であり、
これらの事例はイラク人が実際にアメリカの占領軍に申請して、補償を認め
られたケースに限られていることを考えると、なおさらである。このことか
ら、イラクでの犠牲者の数がいかに多いものであるか、幾分なりとも生のま
ま伝わってくる。ちなみに、公的に記録された「慰謝料」総額の3200万
ドルは、世界貿易センターでの死者(または負傷者)に対する平均支給額の
18人分に少し届かないだけ。

さあ、これではっきりした。「児童虐殺」の現代版において、米国政府は、
すべての場所での罪なき人たちの死に対する虐殺代価の算定額を世界に明示
したのだ――

2001年9月11日にアルカイダのテロリストに虐殺された罪のない民間
人の遺族にとっての価値 …………………………………… 1,800,000ドル

イラクのハディーサで米軍海兵隊員たちに虐殺された罪のない民間人の価値
 ……………………………………………………………………… 2,500ドル

アフガニスタンのジャララバード近くで米軍海兵隊員たちに虐殺された罪の
ない民間人の価値 ………………………………………………… 2,000ドル

米国政府には罪のない人びとの死に値段を付ける能がないなどと、金輪際、
言わないでおこう。

(追記: ACLU[米国自由人権協会]が明るみに出した弔慰金支給文書
をいくつか点検してみたいとお望みなら、手始めにグレグ・ミッチェルの記
事「悪いね、あんたの子どもを撃っちまった。ホラ、500ドル」《1》を
お読みになるとよい。〔下の方までスクロールすると、実例の引用を見つけ
ることができる〕 さらにお調べになりたいなら、「ACLU、アフガニス
タンとイラクにおける民間人犠牲者の記録を公表」《2》、次に事例に関す
るACLUデータベースを見つけるためには、「外国人請求法にもとづくア
フガニスタンとイラクにおける請求の記録」《3》をチェックなさるとよ
い。ヴェトナム戦争における見舞金支給の数値は、ヴェトナム戦争中の米国
の戦争犯罪と民間人死亡《4》に関する専門家、トムディスパッチのニック
・タースが提供している)
http://www.editorandpublisher.com/eandp/columns/pressingissues_display.jsp?vnu_content_id=1003571125
《1》
http://www.aclu.org/natsec/foia/29316prs20070412.html 《2》
http://www.aclu.org/natsec/foia/log.html 《3》
http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-na-vietnam6aug06,0,6350517.story?coll=la-home-headlines
《4》

[筆者]トム・エンゲルハートは、ネーション研究所のトムディスパッチ・
コム(「抗マスメディア毒・常備薬サイト」)の主宰者、アメリカ帝国プロ
ジェクト《1》の共同創始者であり、最近著に、トムディスパッチ対談集の
第1弾、『任務未達成――アメリカの偶像破壊者・異端者たちとのトムディ
スパッチ対談集』(ネーション・ブックス)《2》がある。
http://www.americanempireproject.com/ 《1》
http://www.amazon.co.jp/Mission-Unaccomplished-Tomdispatch-Interviews-Iconoclasts/dp/1560259388
《2》

[原文]
Tomgram: The Nearly Two Million Dollar Gap
TomDispatch.com (“a regular antidote to the mainstream media”)
posted May 13, 2007 at 5:08 pm
http://www.tomdispatch.com/index.mhtml?emx=x&pid=194387
Copyright 2007 Tom Engelhardt

[翻訳]井上利男 /TUP

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TUP速報
配信担当 古藤加奈
電子メール: TUP-Bulletin-owner@y…
TUP速報の申し込みは:
 http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/
*問い合わせが膨大な数になっています。
 ご返事が書けない場合がありますので、ご容赦ください。

From: Kana Koto
Date: 2007年6月2日(土) 午後2時45分
Subject: 速報702号 ドナより 自宅軟禁、裁判長が却下!

皆さんに感謝します、いいスタートを切りました! 興奮しています!
===================================
 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の
盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レ
ジスタンスによる拘束を経験し、04年冬から05年春にかけてイラク・パレスチ
ナを旅して、05年8月アメリカからシンディ・シーハンのキャンプ・ケーシー
について報告してくれました。オーストラリアに帰国したドナは自国のテロを
見据え、05年12月に米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献
してきたアリス・スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地に向かい民間
査察を強行して逮捕・起訴され、最高7年の刑期を課せられるかもしれませ
ん。
 ついに始まった裁判の第1報です。
(翻訳:福永克紀/TUP)
===================================

自宅軟禁、裁判長が却下!
ドナ・マルハーン
2007年5月29日

お友達の皆さんへ

本日火曜日、とうとう訴訟手続きが始まりました(色とりどりのバナーやプラ
カードを掲げて裁判所へ行進したあとで)、廷内監視つきで、それにヒルトン
・デンボ検察官による私たちを自宅軟禁にしようという試みまでついて!

言うまでもなく私たちは反論しました――そして、勝ったのです! 彼はま
た、パイン・ギャップの2キロ以内に私たちが進入することの禁止も求めまし
た(週末に私たちが予定するパイン・ギャップへのデモに参加できなくなると
いうことです)。私たちには政治的抗議の権利があると反論しました、そして
勝ったのです。

通常は厳粛な法廷で、この日一風変わった色取りを見せたのは裁判官と検察官
だけでした。数ヶ月前「市民不服従とか何とか言ったって、それはいったい何
なんですか?」と言ってのけたデンボ検事は、日焼けした顔の銀髪に鬘をつけ
法服をはおり、まるで風刺漫画の気難しくて大げさに振舞う検察官の様相を見
せ始めました。

彼は、裁判が始まるときには連邦検察官をひとり検察側席の彼の横に座らせ
て、その人が証拠書類を扱う手助けができるようにしてほしいと要求しまし
た。そして、こう付け加えたのです。「私自身と被告人たちの間に緩衝地帯を
設けるというか……。いえ、何も彼らを恐れているわけでは……」

いつもポーカーフェイスのサリー・トーマス判事は、なんの躊躇もなくこう言
いました。「おそらく、彼らのほうがあなたのことを恐れているはずです!」

一方、裁判の始まりにあわせて今日、オーストラリア中で連帯イベントが成功
裏に行われました。皆さんの支援、思い、祈りに感謝します――いいスタート
を切りました!

明日午前10時から陪審員の選任を行い、その後検察官が起訴状を朗読して正式
裁判が始まります。

今日の出来事をメディアがどのように報道したのか、そのリンクです。
http://www.news.com.au/story/0,23599,21815635-1702,00.html
http://www.smh.com.au/news/National/Pine-Gap-protesters-gather-in-Brisbane/2007/05/29/1180205216633.html
http://www.melbourne.indymedia.org/news/2007/05/145591.php
http://sydney.indymedia.org.au/node/51062
水曜夜にあるラジオ・ナショナルのフィリップ・アダムスのライブ深夜放送も
聴いてみてください。

それに、この昨日のクリッキー・ドット・コム(Crikey.com)の分析もどう
ぞ。

[訳者注:以下、クリッキー・ドット・コムの記事]
15. パイン・ギャップの抗議者たち、法律の遠くまで及ぶ冷酷な手に
  グレッグ・バーンズ

パイン・ギャップ軍事基地に抗議行動を起こした者たちに対して、明日北部準
州最高裁の裁判が始まる。特に変わったことではない――この米豪軍事基地は
反対者たちの焦点であり続けてきており、アリス・スプリングスの裁判所は不
法侵入とか暴力行為その他の微罪に問われた被告たちの事件を扱ってきた。そ
してその扱いは、ほとんどすべての事件で抗議者たちに対するお仕置き程度の
軽い罰か、最悪でも罰金であった。

ところが、明日アリス・スプリングスの裁判所に出廷するブライアン・ロー、
ドナ・マルハーン、アデル・ゴールディー、ジェイムズ・ダウリングは、2005
年12月9日にパイン・ギャップのフェンスを切って侵入し建物の屋根に上り施
設の写真を撮った容疑で、実刑の憂き目に会おうとしている。

この自称「キリスト教徒平和主義者」の活動家4人組は、パイン・ギャップの
市民査察を実行したかったのだと言う。彼らは、多くのオーストラリア人と同
様イラク戦争に反対しており、イラク戦争にオーストラリアが参戦することで
この国がますますテロ攻撃を受けやすくなったと信じている。

しかし、ハワード政権とその警察当局は、短時間で実害もない彼らのパイン・
ギャップへの侵入をひどく重大視した。アリス・スプリングスの下級裁判所が
扱う事件となれば、そううまくやれる方法はない。そこで変わりに連邦政府
は、冷戦の真っ只中にメンジーズ政権が1952年に通過させた法律、防衛(特別
事業)法1952年を引っ張り出してきた。もしこの法を破ったとなれば、最高7
年の投獄をくらうことになる。

この法律は、あの悪名高いマラリンガ核実験を含めた幾多の核実験が行われた
南オーストラリア州、西オーストラリア州、北部準州の広大な地域に、公衆の
目が届かないようにすることをメンジーズ政権に許した法律である。長年の
間、この法律が連邦政府に使われることはなかった。実際、いくつかの学問的
報告によれば、誰かがこの法で起訴されたのは初めてのことである――およそ
55年もの長きにわたって、パイン・ギャップの抗議者たちの数は文字通り数百
人にも上るという注目すべき事実にも関わらず。

それにしても、国民が長年目にしてきた法務長官の中でも、フィリップ・ラ
ドックは最も攻撃的な法務長官である。彼が移民相時代にも見せたように、た
とえその法律が不明瞭なものであろうとまた現在での正当性に疑問があろうと
も、政府の政策を推し進めるためには手にできるすべての法律的武器を使用し
て準備を整えた。

市民の自由や人権という点におけるこの事件の重要性は、著名なメルボルンの
弁護士であるでロン・マークル元連邦裁判官がこの活動家たちの弁護団を率い
ているという事実ではっきりしている。

多くのオーストラリア人は、この4人がとった直接行動抗議のような形には賛
同しないかもしれないが、それでもなおこの事件には、もっと大きな問題があ
る。ベルリンの壁が壊されてほぼ20年もたつのに、政府はこんな過酷な冷戦時
代の法律をオーストラリアの市民に対して適用すべきなのだろうか?
[訳者注:クリッキー・ドット・コムの記事、ここまで]

さらにニュースと写真を、もうすぐに!

私たちは興奮しています!

巡礼者ドナより

原文:Judge rejects house arrest bid!
URL: 

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配信担当 古藤加奈
電子メール: TUP-Bulletin-owner@y…
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