TUP BULLETIN

速報708号 ドナより 月曜日の裁判――良いニュースと悪いニュース

投稿日 2007年6月12日

DATE: 2007年6月13日(水) 午前8時18分

では、あなた方は、契約相手を変えるべきでしょう!!


 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の 盾」に参加し、04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元レ ジスタンスによる拘束を経験し、04年冬から05年春にかけてイラク・パレスチ ナを旅して、05年8月アメリカからシンディ・シーハンのキャンプ・ケーシー について報告してくれました。オーストラリアに帰国したドナは自国のテロを 見据え、05年12月に米国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献 してきたアリス・スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地に向かい民間 査察を強行して逮捕・起訴されました。最高7年の刑期を課せられるかもしれ ない裁判がついに始まりました。  裁判期日は2週間と予定されているものの、いつまでかかるか不透明な状態 で続けて行われている裁判の休廷日、土曜と日曜をはさんで再開された6月4日 (月)の裁判報告です。 (翻訳:福永克紀/TUP)


月曜日の裁判――良いニュースと悪いニュース ドナ・マルハーン 2007年6月4日

お友達の皆さんへ

月曜日の裁判報告では、良いニュースと悪いニュースがあります。

良いニュース――3日間もの飽き飽きするような法律論議を経て、やっと陪審 員が法廷に戻り、検察側証人に対する反対尋問が再開されました。つまり事態 を再び軌道に乗せて、もっと情報を法廷に明らかにできるようになり、それは すばらしいことでした。

悪いニュース――連邦側の「公益を理由とする秘匿特権」の申し立てを裁判官 が支持決定したため、私たちに許される証人たちへの質問の形が極端に制限さ れることになったのです。

これは、パイン・ギャップのすべての役割や業務を説明するように証人に質問 できないということです。この決定は予想通りなのですが、ただこんなに長く かかるとは思っていなかったのです!

そういうことで、私たちはこの制約と折り合っていかなければなりませんが、 パイン・ギャップについての信念を提示するために私たち自身による証拠を提 出できることを待ち望んでいます。

今日の法廷では、少しばかりユーモラスな瞬間がありました。ジェシカがその 日のいろんな法廷報告を書いています、チェックしてみてください。 www.pinegapontrial.blogspot.com

メディアの速報です。 http://www.abc.net.au/news/newsitems/200706/s1942101.htm

私たちのメディア・リリース文は下に。

明日も検察側の証人尋問が続きます……

皆さんのご支援に感謝! ドナより

[訳者注:以下、ドナたちのメディア・リリース文] パイン・ギャップ裁判――進行状況アップデート、2007年6月4日 パイン・ギャップの秘密の覆い、無傷のまま

本日、北部準州最高裁で連邦側が申し立てた公益を理由とする秘匿特権をサ リー・トーマス判事が支持決定したため、パイン・ギャップを覆う秘密性はそ のまま維持されることとなった。

「パイン・ギャップ合同防衛施設の業務に関する情報は……検察側の申し立て により開示されるかもしれないが……その限りにおく場合を除いて……本件事 案と関連性を持たない」と、決定の一部にある。

これに対してジム・ダウリング被告は、「つまり、彼らは、私たちに問いただ す機会も与えることなく彼らの望む情報を提出できるということですか?」と 尋ねた。トーマス判事はそれを認めた。

2005年12月9日、ケアンズのブライアン・ロー、ブリズベンのジム・ダウリン グとアデル・ゴールディー、シドニーのドナ・マルハーンは、パイン・ギャッ プ基地の――そして、オーストラリアの――イラク戦争での役割を際立たせる 意図の下、市民査察実行のため基地の心臓部に侵入した。

それ以前にあった基地への侵入に対しては、最悪でも不法侵入の容疑で終わっ ていたが、フィリップ・ラドック法務長官がこのグループ――「パイン・ ギャップの4人」として知られる――に対しては、いまだ適用されたこともな い防衛(特別事業)法1952年に基づき起訴した。この法では、最高7年の投獄 を科すことができる。

今日の午後の反対尋問で、マルハーン氏がパイン・ギャップの最高責任者補佐 マイケル・バージェス氏に、容疑の過酷性について尋ねた。彼女はバージェス 氏に、数百人が「禁止区域」に侵入した1987年のデモを知っているかを尋ねる ことから始めた。

「あなたは、彼らのうち何人が、この法律で起訴されたかご存知ですか?」 と、彼女はバージェス氏に聞いた。

「ひとりもいないと思います」と、バージェス氏が答えた。

ダウリング氏とゴールディー氏がバージェス氏に、レイセオン社が見積もった 修理代と実際の請求額の違いに関する質問を行ったが、バージェス氏はそれに 答えることはできなかった。レイセオンが過去に財務情報操作の決着に4億1千 万ドルを支払ったこと、また米国司法省がレイセオンは1979年から1983年の間 に恒常的に過剰請求し、完成しようのない分まで見積もりを出してきたと主張 していることを知っているかと、ゴールディー氏がバージェス氏に尋ねた。 バージェス氏は知らないと答えた。

「では、多分あなた方は契約相手を変えるべきでしょう」とゴールディー氏が これに応じて、法廷中の大笑いを誘った。

その後、連邦警察ケン・ネイピア警視が証人として召喚された。彼は、市民査 察へと続いたいくつかのデモで被告4人が示した敬意と礼儀正しさを証言し た。

裁判は、明日(6月5日)午前10時に再開される。

パイン・ギャップの4人の支援者たちが、午前9時40分から「祝賀と連帯」のパ レードとして、トッド・ストリート・モールからシェパード通りを通って裁判 所まで明日も行進する。

原文:[The Pilgrim] Monday in court: Good news and bad news URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/211

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