TUP BULLETIN

速報737号 ドナより 「パイン・ギャップの4人」の上訴審アップデート

投稿日 2008年2月13日

DATE: 2008年2月14日(木) 午前5時13分

「パイン・ギャップの4人」、上訴審に向けダーウィンに旅立つ


 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクでの「人間 の盾」に参加した。04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元 レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにそれらを報告してくれた。04年冬か ら05年春にかけては「巡礼の旅」をしたイラク・パレスチナの話を伝えてきた。 05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカ からのその報告は、ほとんど実況中継だった。  オーストラリアに帰国したドナは、自国のテロを見据え始めることになる。米 国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献してきたのは、アリス・ スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地だ。05年12月、ドナたちはこの基 地に向かい、民間査察を強行して逮捕された。起訴された事案は、刑罰が最高7 年の実刑だ。裁判の結果、07年6月に、罰金刑と損害賠償を命じる判決を受ける ことになった。  しかし、それは新しい旅の始まりでしかなかった。2月20日〜22日に予定され る上訴審と、それに先立つ獄中生活に向けてドナたちはダーウィンに旅立つ。 (翻訳:福永克紀/TUP)


「パイン・ギャップの4人」の上訴審アップデート ドナ・マルハーン 2008年2月7日

お友達の皆さんへ

下記は、来たるべき上訴審のアップデートです。私は来週の火曜日にダーウィン に向かい、おそらく水曜日には私独特の「四旬節の瞑想」をおこなえる刑務所へ と連れて行かれることになるでしょう。

できるだけ早くその感想を送ります!

愛を込めて、ドナより

ちょっとした新情報だけを。

「パイン・ギャップの4人」――ブライアン、ジム、アデル、ドナ――は、来週 早く上訴審のためダーウィンに向け出発し、刑期を務めることになります。

女性たちは5〜6日、男性たちは約2週間、それぞれの短期刑期を(罰金支払いの 代わりに)務めます。

私たちは火曜の夜遅くダーウィン到着の予定で、水曜日には最高裁前の階段で公 開ヴィジルを計画中ですが、拘束されるのならその時点であることを期待してい ます。もちろん、その前夜の空港到着と同時にお出迎えを受けなければですが! (でも、そのころダーウィンの警察には、もっと重要なやるべきことがあるはず です!)

ダーウィンの熱心な支援者のグループがヴィジルをとりおこなう手助けをしてく れています。それに、2月19日(火)の上訴審前夜市民集会の開催もです。

上訴審は、2月20日、21日、22日に北部準州刑事控訴裁判所で判事3人でおこなわ れます。ドナとアデルはそれまでには出所しているはずですが、ブライアンとジ ムはまだ服役中なので被告席に出廷する許可がおりることを願っています。

上訴審では私たちの代理人として元連邦裁判官ロン・マークル勅撰弁護士が法廷 に立ち、いくつかの法的論点から私たちが公正な裁判を受けられなかったことを 根拠に、判決は破棄されるべきだと主張する予定です。ロンが入廷したときの検 察側の顔を見るのが待ち遠しくてたまりません!!

判決をもっと重くすべきだという検察側の上訴にも反論するつもりです。この点 については、私たちのよき友人であり支援者でもあるアリス・スプリングスの法 律扶助委員ラッセルが私とアデルを援護してくれます。この時点でブライアンは 自分で弁護をおこなう予定で、ジムはといえば私たちについてはくるでしょう が、おそらく彼は、この法廷に彼を裁く権限があるとは認めないと丁寧に(しか し、きっぱりと)宣言し、判事たちを抵抗運動に招待するでしょう! 私たち皆が、それを期待しています!

秘密に満ちた米国スパイ基地パイン・ギャップが「市民査察」を受け、イラク・ アフガニスタン戦争でのその役割を暴露されるべき時がそろそろ来たのだとジム が考えたのは、今を去ること3年前の2005年でした。その年に始まった私たち 「全てのテロに反対するクリスチャンたち」の旅が、いま新たな段階に入っただ けです。それは、何十年にわたり多くの人がパイン・ギャップを暴露するために おこなってきた長いキャンペーンに加わった、ひとつの行動でした。そして、そ れは決して最後のものではないのです。アンザック・デーあたりにパイン・ ギャップに舞い戻る計画がすでに進んでいます――そして、皆さんすべてをご招 待します。

さて、その旅の現段階で皆さんが私たちと共に歩める方法を、ここにいくつか掲 げておきます。

* ブリズベンのかたがた、小冊子「パイン・ギャップの解放」の出版イベントに 立ち会ってください。  小冊子「パイン・ギャップの解放――戦争に抵抗するある小さなグループの奮 闘物語」  2月8日(金)午後7時 ブリズベン ウェスト・エンド ホラン通り26 アヒ ズマ・ハウス

* 出来立てホヤホヤの小冊子を注文してください。5ドルで販売、注文明記で メールで返信するだけ。

* 新司法長官ロバート・マクレランドに、4人の平和活動家を投獄させる防衛 (特別事業)法1952年の適用に関心を抱いていると書き送り、政治的異議を犯罪 とするこの時代遅れの法律を見直すように勧めてください。  住所:2600 ACT キャンベラ 国会議事堂  Tel: (02) 6277 7300 Fax: (02) 6273 4102 Email: attorney@a…

* それに取り組むと同様、新国防大臣ジョエル・フィッツギボンに一筆書き送 り、米国の戦争で米軍と米諜報機関がパイン・ギャップを使うことに懸念を抱い ていると表明するのはどうでしょう。  住所:2600 ACT キャンベラ 国会議事堂  Tel:(02) 6277 7800  Fax:(02) 6273 4118  Email:MinisterforDefence@d…

* 獄中支援――何が可能なのか詳しい情報を集めていますが、ブランアンとジム は刑務所内で読めるなにか興味深いものを欲しがっているのは間違いありませ ん。つまり皆さんがたからの手紙です! アデルも私も同じですが、急いでやっ てもらう必要があるでしょう。詳しく分かったらお知らせします。

* ダーウィンに来てください! ダーウィン行きの特別割引航空便はまだありま すし、私たちに参加してくださるならまさに打って付けでしょう! やることは 一杯あります!

* ダーウィンにお知り合いはいませんか? 活動家、友人、意識ある市民、どな たでも私たちの裁判に関心のあるかた。私たちの裁判を傍聴してくれるばかりで なく、ダーウィンで集会や行動を組織するのを手伝えるかたがたと連絡を取りた いのです。

* もしどなたでも、ベストセラーの「立ち上がれ、真実を語るんだ」CDをまだお 持ちでないなら、どうかお友達のためにも数枚注文してください。20ドルか、特 別価格15ドルで、このメールに返信してご注文を。

* 上訴などで多額の費用が必要です、寄付は依然として大歓迎します。寄付をす るには、 (1)受取人Sean O’Reillyの小切手をきり、69 Kurumba St、Kippa-Ring、QLD、 4021 に郵送するか、 (2)a/c name: Sean O’Reilly(口座名ショーン・オライリー)、BSB(銀行 コード)064166、a/c number(口座番号)102 66104 の Commonwealth Bank(コ モンウェルス銀行)に振り込むことでできます。

* 2008年のアンザック・デーの頃に予定されている、アリス・スプリングスでの パイン・ギャップ行動に参加することを検討してください。

* そうしていただく皆さん、私たちのために祈ってください!

興味深く読める記事をいくつか。 1)シドニー・モーニング・ヘラルドの法律コメンテーターであるリチャード・ アクランドによる、ハワード政権下での市民的自由が侵された事例のリスト。私 たちは、7位になっています。 http://www.smh.com.au/news/opinion/another-bundle-of-intrusions/2008/01/03/1198949984164.html 2)市民的自由と私たちの件に関してブライアンが考えること http://www.cairnspeacebypeace.org/index.php?option=com_content&task=view&id=66&Itemid=42 3)ジョエル・フィッツギボン新国防大臣へのブライアンからの手紙 http://www.cairnspeacebypeace.org/index.php?option=com_content&task=view&id=65&Itemid=42 [訳者注:上記ページの最下部に’minister_for_defence’と表示されるリンクに 手紙のワード文がある。その中で、アンザック・デーの新たなるパイン・ギャッ プ市民査察行動を布告し、国防大臣も一緒に行こうと招待している]

ハーア! ちょっとしたアップデートが、こんなにもなってしまいました!

皆さんの変わらぬご支持に感謝 手に入り次第もっと新情報を ドナ、並びにパイン・ギャップの仲間より

追伸:「皆さん、良心に基づく市民的不服従は、この国においては長く栄誉ある 歴史を有しています。法の不備や政府の不公正な活動の下、自らの信念を確かな ものにするため法を犯す人々は、時として歴史によってその正当性を証明される ものです。即座に心に浮かぶその例は、婦人参政権運動家たちです。この種の抗 議や示威行為を受け入れえることが文明社会の証なのです」――ホフマン卿、 2006年9月英国貴族院

原文:Pine Gap 4 appeal update URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/224

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