TUP BULLETIN

速報745号 ドナより 「パイン・ギャップの4人」、上訴審勝訴――有罪判決破棄

投稿日 2008年2月28日

DATE: 2008年2月28日(木) 午後7時25分

裁判に勝利! 獄に服したことに満足しています――すべて終わったのです!


 オーストラリア人女性ドナ・マルハーンは、2003年の春にはイラクでの「人間 の盾」に参加した。04年春には米軍包囲下のファルージャに入り、その帰路地元 レジスタンスによる拘束を経験し、つぶさにそれらを報告してくれた。04年冬か ら05年春にかけては「巡礼の旅」をしたイラク・パレスチナの話を伝えてきた。 05年8月には、シンディ・シーハンのキャンプ・ケーシーに駆けつけ、アメリカ からのその報告は、ほとんど実況中継だった。  オーストラリアに帰国したドナは、自国のテロを見据え始めることになる。米 国主導のイラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献してきたのは、アリス・ スプリングス近郊のパイン・ギャップ軍事基地だ。05年12月、ドナたちはこの基 地に向かい、民間査察を強行して逮捕された。起訴された事案は、刑罰が最高7 年の実刑だ。裁判の結果、07年6月に、罰金刑と損害賠償を命じる判決を受けた が、それは新しい旅の始まりであった。  罰金支払いに代えた刑期5日間を終えて迎えた上訴審、最終日の報告です。 (翻訳:福永克紀/TUP)


「パイン・ギャップの4人」、上訴審勝訴――有罪判決破棄 ドナ・マルハーン 2008年2月22日

お友達の皆さんへ

【「パイン・ギャップの4人」、上訴審勝訴!】 ブライアン、ジム、アデル、およびドナの、防衛(特別事業)法1952年違反の有 罪判決に対し、今日無罪判決が下されました。

北部準州刑事控訴裁判所の合議裁判官による全会一致の決定です。

昨年の裁判ではパイン・ギャップの機能について陪審員に対し証言することを許 されず、この判決は誤審であるという私たちの申し立てに、3人の裁判官が合意 したのです。

そのほかにも上訴の論拠はありましたが、もっと専門分野にわたる性質のもので した。判事たちは、数週間の内にも今回の詳細な判決理由を公表するでしょう。

検察側はあわてて再審を追求しましたが、即座に拒否されました。

「再審をおこなって、この個々人やコミュニティーに何がもたらされると言うの ですか?」と、ライリー判事がかなり厳しく尋ねたのです。

判事たちは全会一致で、再審はおこなわないと決定しました。

私たちがすでに刑期を務めあげたという事実が、再審拒否決定の重要な要因と なりました。また別法である犯罪法に基づく「損壊」の容疑では私たちの履歴は きれいなものとなり、獄に服したことに全員満足しています。もう今では、すべ て終わったのです!

この「ダビデとゴリアテの闘い」の結果は、卓越した私たちの弁護団、ロン・ マークル勅撰弁護士、ロウィーナ・オー弁護士、ラッセル・ゴールドフラム弁護 士の所産です。彼らの献身的取り組み、粘り強さ、聡明さは驚異的でした。彼ら は心より祝福されるべきです。(早いうちに皆さんすべてがそうできる方法を見 つけられればと望んでいます)

今やこの結果で、防衛(特別事業)法1952年の適用が、政府にとって重大な問題 となっています。それはこのような状況下で、初めて適用され、そしておそらく 最後の適用となるでしょう。

公正と良識の勝利であり、非暴力市民的不服従に参画する平和主義者に対し、過 激な魔女狩りで応えようと過酷な法の適用を求める検察の顔を打つ一打なので す。

私たち「パイン・ギャップ」の仲間ジェシカ・モリソンとショーン・オライ リー、おめでとう。そして2005年12月以来私たちの旅に関わってくれた皆さん、 ありがとう。

私たち全員にとってすばらしい経験でした!

立ち上がれ!

パイン・ギャップを裁判に!

ありがとう ドナ、ジム、アデル、ブライアンより

追伸:判決後10分足らずの間に、ABCラジオとテレビばかりでなくほとんどの大 手メディアのウェブサイトで全国的な報道がありました。

追追伸:あとで写真をいくつか、報道記事は下に http://news.smh.com.au/pine-gap-protesters-conviction-quashed/20080222-1txp.html http://www.news.com.au/heraldsun/story/0,21985,23257820-5005961,00.html

【裁判所、パイン・ギャップの抗議者に軍配――ABCオンライン】 2008年2月22日 14:15:00 配信 2008年2月22日 14:22:00 更新

《4人の抗議者、上訴審勝訴後の裁判所前にて(写真提供ジャック・カール)》

準州控訴裁判所は、3年前にパイン・ギャップ防衛基地に侵入した4人の抗議者に 対する有罪判決を破棄した。

昨年、ブライアン・ロー、アデル・ゴールディー、ジム・ブライアン、およびド ナ・マルハーンは、アリス・スプリングスの北部準州最高裁判所で、ワイヤー・ カッターを用いてスパイ基地に侵入した廉で有罪とされた。彼らは、防衛(特別 事業)法1952年違反容疑で起訴された最初の者たちだった。4人組は総額3000ド ルの罰金を科されていた。

彼らはその判決に控訴していたが、本日、控訴裁判所合議法廷は彼らに軍配を上 げた。

今や公訴官には、再審を追求するか引き下がるしかなくなった。

不法侵入と器物損壊の微罪判決は、そのままである。

原文:PINE GAP 4 WIN APPEAL – CONVICTIONS QUASHED URL: http://groups.yahoo.com/group/ThePilgrim/message/231

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